IT大国のアメリカでは、優秀な大学を卒業し即戦力となるエンジニアが多く存在します。
一方で世界中で急速にDXが進みITエンジニアの需要が高まり、供給不足になっているのが現実です。日本も例外ではなく、ITエンジニアの人材不足は深刻になりつつあります。「優秀なエンジニア」の採用を課題に感じる企業の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな企業におすすめなのがアメリカ人エンジニアの採用です。そこで本記事では、アメリカ人エンジニア採用に関するメリット・デメリットから具体的な採用方法まで徹底解説します。
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[3つの視点から]アメリカのIT事情
まず最初にアメリカのIT事情を教育と業界、給料の3つの視点からそれぞれ詳しく紹介していきます。
教育
現在のアメリカでは、IT人材の教育に非常に力を入れています。2015年に「Computer for all」という政策が始まり、IT教育のイノベーションが始まりました。現在教育の現場では、学習管理システムをはじめとした最新の技術、サービスが積極的に導入されています。
また、政策の中には、コンピューターサイエンスを義務教育の必須科目にする内容が含まれています。小学生のときから、プログラミング教育サービス「Code.org」を用いてIT技術を学ぶ機会が与えられます。教室内ではパソコンやタブレットを使うのが日常となっており、宿題の管理や教師との連絡もインターネット上で行います。
日本でもパソコンやタブレットを使う学校が増えてきていますが、まだまだ有効活用出来ているとは言えません。教育という視点ではアメリカは日本の一歩先を行っているのが現状でしょう。
IT業界の動向
アメリカのIT業界は世界TOPを走っているといえます。カリフォルニア州沿岸部にあるシリコンバレーは、エンジニアにとって非常に魅力的な場所です。多くの有名企業・スタートアップ企業が集まっているため、世界中のエンジニア・起業家が訪れます。シリコンバレーがIT業界に与える影響力は強く、今でもスピード、資金力の面でIT産業のトップを走っています。
一方アメリカでも人材不足に陥っています。日本と同様にアメリカでもITエンジニアの人材の需要が高まっています。
人材不足の理由として、大学でコンピューターサイエンスを専攻した一部の学生しかITエンジニアになれないからです。アメリカの企業には日本のような新卒を採用し、育てるといった概念はなく常に即戦力となる人材を求めます。そのため企業は、学生に対して大学で何を専攻したかを非常に重要視する傾向にあり、コンピューターサイエンスを専攻した学生しかエンジニアとして採用しない傾向にあります。
アメリカ国内の人手不足、中国やインドなどでIT産業が急激に発展していることを理由に、近年では世界各国の優秀なエンジニアを迎えようと、採用に力を入れる企業が増えています。しかし、世界各国から優秀な外国人を採用しようとも、就労ビザ改革などから、就労ビザを更新できない状況が続いています。人材不足から、近年ではインド系のアウトソーシング企業と契約を交わし、インドから低賃金で派遣社員を雇う企業が増えています。
■外国籍人材全体の採用については下記記事をご参考ください。
外国人人材紹介サービスの特徴とは・おすすめ8社の料金、報酬形態を徹底比較
給料
ヒューマンソレシアが行なった調査「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6」によると、アメリカで働くエンジニアの平均年収は約1000万円(1ドル=140円換算)です。アメリカの平均年収が約800万円ということを考えるとエンジニアの平均年収は非常に高いということができます。
一方で同レポートにもある通り、日本で働くエンジニアの平均年収は約550万円で、日本の平均年収は約500万円なのでそれほど平均年収と乖離がありません。これは日本とアメリカでエンジニアに対する評価が違うことが原因だと考えられるでしょう。
■外国人エンジニアの給料に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
アメリカの採用事情
アメリカの採用事情には大きく2つの特徴があります。
・通年採用
・ジョブ型採用
通年採用
アメリカの採用活動の1点目の特徴として、通年採用があります。日本の場合は、新卒大量採用で終身雇用が一般的ですが、一方のアメリカは転職が当たり前の社会であるため、優秀な人材がいつ転職市場に現れるかがわかりません。そのため、いつでも優秀な人材を採用できるように通年で採用の窓口を解放しているのです。
また反対に、転職が一般的であるがゆえにいつ社員が退職するかわからないため、すぐに人員確保を行うためにも、通年採用を行っているともいえます。
ジョブ型雇用
アメリカの採用活動の2点目の特徴として、ジョブ型雇用があります。日本の場合は、総合職採用(メンバーシップ型採用)を行っている企業が大多数を占めています。そのため、入社時に特定の専門性は求められず、入社後はジェネラリストとして様々な部署に配属される場合が多いです。一方のアメリカはジョブ型採用が一般的です。エンジニアでいえば、ネットワークエンジニアやフロントエンドエンジニアなどの特定の職種に就職するということです。また、入社後に関しても他の部署に異動になることはありません。よって、入社時から高い専門性を求められる場合が多いのです。
アメリカ人エンジニアの特徴
アメリカ人エンジニアの特徴は以下の3つです。
・能力主義
・Up or Out の風習
・自己主張が強い
それぞれ詳しく解説していきます。
能力主義
前述したように、アメリカでは新卒での一括採用といったシステムはなく、即戦力となる人材が求められています。また、社内で不必要とみなされたら、すぐに解雇されてしまう環境にいます。そのため、日本の伝統的な終身雇用形態とは反対に、能力主義の仕事観を持っており、結果を非常に重要視します。
それに加えて、仕事に対しては自分から積極的に手を挙げてチャンスを取りにいくことが多いです。能力主義の仕事観を持っているため、自分で結果を残そうとするチャレンジ精神を持っています。
Up or Out の風習
アメリカでは、Up or Out の風習があります。「Up or Out」とは日本語で「昇進するか、退職するか」です。
アメリカ人は生涯の転職回数が平均で11回とも言われており、キャリア形成において一つの会社にこだわり続けるということはありません。平均の勤続年数は3年ほどと、日本の終身雇用のスタイルとは真逆にあるといえます。
転職の理由はより良いポジションと待遇を求めるからです。アメリカ人にとって、転職は昇進・昇格とほぼ同じような意味になります。アメリカでは即戦力としての人材が企業から求められているため、自分の職種においてスペシャリストになることが必要となります。
そのため、職種を変えることはまれで、一つの職種で専門性を徹底的に極めます。会社で経験を積み、その経験を活かして自分の職種の専門性を武器に、より給料の高い職場に移っていくのです。
自己主張が強い
アメリカ人は、「意見を表明しないのは意見がないのと同じ」という考え方を持っているため、自分の意見をしっかりと伝えることが多いです。明確な表現を好み、伝えたい情報は全て言語化して話す特徴があります。これは日本に顕著な「言わなくても伝わる」といったハイコンテクストの文化とは異なるコミュニケーション方法です。
そのため、日本人からしたらアメリカ人は自己主張が強いと感じることが多いでしょう。
■外国人労働者の文化の違いについては下記の記事でより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
アメリカ人エンジニアを採用する際の注意点
アメリカ人エンジニアを採用する際の注意点は以下の4つです。
・仕事とプライベートの区別
・役職を明確にする
・採用までのスピード
・各種採用手続き
それぞれ詳しく紹介していきます。
仕事とプライベートを区別
アメリカ人エンジニアは日本人と違い仕事とプライベートを明確に区別するという特徴があります。日本人の場合は残業だけでなく、自宅に仕事を持ち帰ってでも業務に取り組もうと考える人材も多いです。しかしアメリカ人の多くは残業をすることはなく、上司が残っていても先に帰るということも普通です。
また、付き合いで飲み会に参加することや会社の雰囲気で残業するということは全くありません。
社内のグローバル化を図りたいのであれば、非合理的な業務体制を引きずらないよう、意識改革する努力が必要です。日本人の美徳や日本での働き方に対し、理解を求める姿勢を失う必要はありませんが、古い体質を押し付けるのはNGです。
役職を明確にする
アメリカ人エンジニアを採用する際には、配置する役職や業務内容をあらかじめ明確に示しておくといいでしょう。これはアメリカでの採用活動では役職ごとに求人を募るということから、日本での採用においてもその形式に合わせるためです。
アメリカ人エンジニアは特に自身のスキルと業務内容の関連度を重視するという傾向があるので、採用してから適性に応じた配置を行うという形式はあまり好まれません。適材適所の採用を行うことで即戦力となれる可能性も高まるので、必ず業務内容を明確にしておきましょう。
採用までのスピード
応募から採用までのスピードを早くするということも、アメリカ人エンジニアの採用においては非常に重要です。アメリカにおける応募から採用までの期間は2週間から1ヶ月程度が一般的とされています。
選考にそれ以上の時間をかけてしまうと、応募者のモチベーションが下がってしまう恐れがあります。アメリカ人エンジニアとの面接などにおいては英語が話せる担当者が必要となる場合もあるので、特に早めの準備を行うことを意識する必要があるでしょう。
各種採用手続き
アメリカ人エンジニアの採用における注意点の1つとして「各種採用手続き」も挙げられます。アメリカ人エンジニアは外国人労働者として扱われるため、各種手続きが必要になります。
ビザ・在留資格
ビザは日本語で査証ともいいます。日本のビザは8種類です。日本で働くことを目的とする人に発行されるのが「就業査証」です。外国人労働者を採用したことのない方はビザについて不安点を持っている人が多くいるかもしれません。しかし、特に確認が必要なのは在留資格です。在留資格については、次に詳しく解説しています。
■エンジニアのビザに関しては下記の記事で詳しく解説しています。
試験
外国人が日本で特定技能の在留資格を用いて就労するときはほとんどの場合、日本語能力試験やその職業に関係する試験の受験、合格が必要です。合格前に内定を出すことは禁止されていませんが、合格しないと受け入れが認められないため注意しましょう。
■日本語能力試験に関しては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
アメリカ人エンジニアを採用するメリット
ここまで、アメリカ人エンジニアの特徴や注意点を解説してきました。ここでは、それらを踏まえ、アメリカ人エンジニアを採用するメリットについて以下の3項目にわけて詳しく解説していきます。
アメリカ人エンジニアを採用するメリットは主に以下の3つです。
・日本のエンジニアより技術が高い
・社内の古い価値観を変えることができる
・社内のグローバル化を図ることができる
それぞれ詳しく解説していきます。
日本のエンジニアより技術が高い
アメリカ人エンジニアは日本のエンジニアより平均的に高い技術を持っているといえるでしょう。前述したとおり、アメリカでエンジニアを名乗るには、大学でコンピューター工学を学んだことが必要最低限の条件になります。アメリカで大学を卒業するということは、即戦力として働くことができる、ということなので、日本のエンジニアより高い技術を持っているといえます。
社内の古い価値観を変えることができる
アメリカ人エンジニアを採用すると社内の古い価値観を変えることができます。日本でも働き方改革が近年行われていますが、現実問題あまり内情に変化がないのが現実だと思います。しかし、アメリカ人エンジニアを採用することによって年功序列やサービス残業といった古い価値観を変えることができる可能性があります。
■ダイバーシティのある組織を作るための取り組みについては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
社内のグローバル化を図ることができる
アメリカ人エンジニアを採用することによって社内のグローバル化を測ることができます。アメリカの共通言語は英語なので、もちろんアメリカ人エンジニアは英語を話すことができます。また、アメリカ人エンジニアを採用するということは、受け容れる企業にも英語を話すことができる人が必要になります。よって、社内で英語を話す習慣ができ、社内のグローバル化を図ることができます。
グローバル化が進む現代で、言語という意味では日本は世界に後れを取っているといえます。アメリカ人エンジニアを採用することによって、企業の内部からイノベーションを起こすことができるといえるでしょう。
アメリカ人エンジニアを採用するデメリット
アメリカ人エンジニアの採用はメリットも多くありますが、もちろんデメリットも存在します。アメリカ人エンジニアを採用するデメリットは主に以下の2つです。
・採用コストが高い
・文化の違いにより早期退職になりかねない
それぞれ詳しく解説していきます。
採用コストが高い
まず、アメリカ人エンジニアを採用するにあたってのデメリットは採用コストが高いということが挙げられます。もちろん、日本人エンジニアより高い技術をもっていることは前提ですが、約1.5~2倍の給料を払う必要があります。会社の資金力が豊富でなければアメリカ人エンジニアを採用することは難しいでしょう。
■外国人採用にかかる費用に関しては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
文化の違いにより早期退職になりかねない
次に、文化の違いにより早期退職するリスクがあります。年功序列やサービス残業といった文化を変えることができなければ、アメリカ人エンジニアは早期退職を希望するでしょう。また、Up or Out の風習があるので、明確な基準を持たず、昇格することができなければ直ぐに辞めてしまうことは往々にしてあります。
アメリカ人エンジニアを採用する際には、自社の資金が豊富にあるか、自社の文化がアメリカ人エンジニアに合っているかを慎重に検討しましょう。
アメリカ人エンジニアを積極採用すべき企業の特徴
アメリカ人エンジニアを積極採用すべき企業の特徴は主に以下の2つです。
・資金力が豊富にあるが伸び悩んでいる企業
・グローバル進出を考えている企業
それぞれ詳しく解説していきます。
資金力が豊富にあるが伸び悩んでいる企業
アメリカ人エンジニアを積極的に採用すべき企業の特徴として資金力が豊富にあるが伸び悩んでいる企業が挙げられます。
日本人エンジニアを雇用し、ある程度成長しきった企業は伸び悩む傾向にあります。そこで、資金力があるならばアメリカ人エンジニアを採用するのは1つの有効な手段といえます。技術力が高く、自己主張が強いアメリカ人エンジニアを採用すると技術面だけでなく、メンタル面でも日本人エンジニアを大きく成長させる可能性があります。
グローバル進出を考えている企業
次に、アメリカ人エンジニアを積極的に採用すべき企業の特徴としてグローバル進出を考えている企業が挙げられます。
グローバル進出を考え、社内で英語研修を行ったとしてもどうしても実践レベルまで引き上げるのは難しいです。また、日本人エンジニア同士だと共通言語の日本語で会話をしてしまうので、実務で使うタイミングは少ないといえます。
アメリカ人エンジニアを採用することによって、半強制的に英語で仕事を行わざるを得なくなり、社内の英語レベルが効率的かつ迅速に上がる可能性があります。
優秀なアメリカ人エンジニアの具体的な採用方法
これまでアメリカ人エンジニアの採用メリットから、採用に向いている企業まで詳しく解説してきました。では、実際に採用するにあたってどのような方法を取るのが良いのでしょうか?
そこで、優秀なアメリカ人エンジニアを採用する具体的な方法について、いくつか紹介していきます。
ヘッドハンティング
紹介やSNS経由のアプローチで企業側から直接アプローチをするのも一つの手段です。費用や直接的なアプローチが可能という点で優れていますが、不確定な要素を多く含むのが難点です。
人材派遣会社経由での採用
外国人を直接アプローチして採用する場合、企業と求職者との間で理解のズレが生じてしまうことが多々あります。日本語だけでの説明では、外国人の求職者に内容が伝わりきらない可能性があるからです。
契約の理解にズレがあり離職、といった事態になってしまっては誰も幸せになれません。
それに比べ、外国人との契約の仲介に慣れている人材派遣会社を経由するのは安全で確実です。
この場合、コストはかかるものの「一名あたり○○万円」などの成果報酬型が多く、一度試してみるのが良いと言えるでしょう。
■外国人エンジニアの紹介サービスについて詳しくは下記記事をご参考にしてください
外国人人材紹介サービスの特徴とは・おすすめ8社の料金、報酬形態を徹底比較
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まとめ
ここまで、アメリカ人エンジニアについてまとめました。もちろんアメリカ人エンジニアを採用すると企業を成長させるのは間違いないのですが、実際に採用できる企業は限られているのが現状です。
必要に応じて東南アジア(インド、ベトナム、ミャンマーなど)のエンジニアを採用するのも1つの手段かもしれません。