外国人採用

外国人採用面接での注意点とは?面接の流れ、NG質問例や在留カードも解説!

外国人採用面接での注意点とは?面接の流れ、NG質問例や在留カードも解説!

少子高齢化による労働人口の現象が進む中、日本では人手不足問題が加速しています。企業の採用担当の方には外国人労働者の雇用を検討している方も多いのではないでしょうか?

この記事では外国人を雇用するにあたって

・面接での一連の流れ
・NG質問例
・面接における注意点
・内定後の確認事項

企業目線で解説していきます。

外国人採用面接での確認事項

外国人を面接する際の確認事項について確認していきます。特に注意する4つの点について解説していきます。

面接前の確認事項

在留資格・在留カードの確認

採用したい外国人人材の面接を行う際に、必ず取得している在留資格で就労ができるか確認しましょう。

在留資格を持っていればどんな活動の仕事でも就労できるわけではありません。必ず取得している在留資格が就労可能な就労資格かどうか確認しましょう。

以下の画像が職業相談や職業紹介を受ける事ができる在留資格です。なお、これらの在留資格であっても、他の在留資格に属する収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行う場合は、資格外活動の許可又は在留資格変更の許可が必要です。

特定技能 職種一覧 就労が認められる在留資格一覧
【参考文献】「専門的・技術的分野の外国人材受入れについて」出入国在留管理庁

以下の記事で外国人労働者の在留資格について解説してます。

■外国人労働者の在留資格について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
外国人労働者の種類とは?在留資格やビザの分類、技能実習生との違いを解説

勤務時間の確認

外国人労働者が就労ビザを持って働く場合、労働時間に制限が存在します。外国人も日本人と同様に、法定の労働時間を守る必要があります。労働時間の制限を超えると、違法行為として処罰される可能性があるので、注意が必要です。

1日あたりの勤務時間は8時間(週40時間)が原則

労働基準法第32条によれば、1日の勤務時間は8時間以内で、週の合計労働時間は40時間を超えてはなりません。これを超えると、残業として扱われます。

時間外労働は36協定によって月45時間、年間360時間と制限されています。時間外労働をする場合も、労働時間を厳密に管理する必要があります。

休日の確保が必要

労働基準法第35条によれば、労働者は毎週1日の休日を与えられるか、4週間を通じて4日以上の休日を取得する必要があります。外国人労働者も同様に、この規定に従う必要があります。

休憩時間の確保も必要

労働基準法第34条によれば、労働時間が6時間を超える場合は最低45分、8時間を超える場合は最低1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません。

例外も存在

外国人人材を採用するに当たって、アルバイトとして採用する場合に注意しなければならない点は、留学生ビザと家族滞在ビザの労働時間についてです。両者の労働時間に関しては制限が設けられています。

留学生VISAや家族滞在VISAを保有している外国人の労働時間は週に28時間以内と決められています。夏休みといった長期休暇の場合は1日8時間の勤務も可能となっています。そのため、アルバイトの掛け持ちを行っている場合や申告せずのアルバイトには特に注意が必要です。

留学生を採用する際には、面接の際にアルバイトのアルバイトの状況も確認するようにしましょう。

■外国人採用で成功した事例について知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
外国人採用で成功した事例を紹介!メリットや注意点についても解説!

経歴の確認

日本人の採用においても経歴の確認は必須ですが、外国人の採用でもそれは同様に重要です。経歴の確認では、学歴や職歴、賞罰の有無、SNSなどを調査します。

経歴の確認を行うことで、採用のミスマッチを防ぐとともに、レピュテーションリスクを避けることができるため、必ず事前に行いましょう。

兵役の有無を確認

面接前に兵役の有無を確認することは重要です。兵役のある国の外国人を採用する場合、採用した後で長期間兵役義務で休職するという場合も考えられます。
不測の事態を避けるためにも、事前に確認を取っておくべきでしょう。

外国人の採用面接で聞いてはいけないNG質問

ここでは外国人採用を行うに当たって、「面接中」に注意するべき、聞いてはいけないNG質問例について解説します。

・国籍・人種に関する質問
・宗教に関する質問
・男女雇用機会均等法に関する質問

国籍・人種に関する質問

特定の国籍を理由に不採用にすることは法律で禁じられているので注意しましょう。

日本でこれから働く、外国人にも日本の労働法が適用されます。職業安定法で、採用時に国籍を聞くことは禁止されています。
情報として国籍を聞くことは問題にはなりませんが、深掘りをして聞くことは絶対にやめましょう。 ただ情報として聞いたとしても差別として受け取られてしまう場合があるので注意しましょう。

NG質問例(人種・国籍)
・あなたの母国はどこですか?
・あなたの両親の生まれはどこですか?
・〇〇人なので、〇〇ですよね?

宗教に関する質問

宗教に関する質問も避けた方が良いと言えるでしょう。日本では日本国憲法で宗教の自由が保証されています。これは外国人労働者にも適用されているため、彼らの信仰を阻害してしまう質問は慎みましょう。
ただ、宗教上必要になる配慮に関する質問があった場合は答えるように努めましょう。

NG質問例(宗教)
・どの宗教を信仰していますか?
・この宗教についてどう思いますか?
・神を信じますか?
・ご家族はどのような宗教を信じていますか?

男女雇用機会均等法に関する質問

年齢・性別に関する質問は避けましょう。例えば、結婚や出産に関することを聞くことは男女雇用機会均等法に違反することがあります。もちろん女性に限定した質問だけでなく、男性を限定にした質問も避けるべきです。

NG質問例(容姿・年齢・性別)
・出産後も働き続けることができますか?
・男性なので残業できますよね?
・交際相手はいますか?
・子供は欲しいですか?

外国人採用面接はここに注意!

ここでは外国人採用の面接中に注意するポイントについて解説していきます。

応募者がありのままを出せるような質問をする

面接では、応募者も緊張しています。面接では圧迫するのではなく、柔らかい雰囲気で行うことで、応募者の強みや自己pr、志望理由などがありのまま知ることができます

応募者が自己開示しやすい場を作り出すためには、質問のステップを準備することが重要です。以下は面接での質問事項と、それを質問する順番、つまりステップについての一連の流れです。

過去の経験に焦点を当てる

応募者のこれまでの経験や実績について質問し、彼らがどのような人柄や能力を持っているのかを知ることが重要です。このステップでは、過去の経験に基づいて彼らがどのような成長や学びを得たのかを理解します。

例: 「これまでの経験や学びから、あなたが得た最も重要な教訓は何ですか?」

現在のスキルや能力の確認

応募者が現在どのような能力やスキルを持っているのかを確認します。過去の経験と現在の能力を比較し、彼らが自己開示しやすい状況を作り出します。

例: 「現在のスキルや能力を活かして、どのような業務に取り組みたいと思いますか?」

将来の目標や志望動機を探る

応募者の将来の目標や志望動機について質問し、彼らがなぜそのポジションや企業に興味を持っているのかを明確にします。また、将来の目標や志望動機を探ることで、彼らが企業との長期的な適合度を確認します。

例: 「なぜ今この仕事に就くことを希望し、将来何を実現したいのか教えてください。」

やさしい日本語または応募者の母国語で面接を行う

面接では、応募者の母国語またはやさしい日本語で行うようにしましょう。日本の多くの企業は社用語が日本語であるため、外国人採用の際に、日本語を用いています。ただ外国人が日本語を用いて面接に臨むと言葉の意味合いをうまく伝えられないことが多々あります。

そのため、外国人の面接の際は応募者の母国語で面接を行うと良いでしょう。母国語で行うことで応募者の人柄や経験も十分理解できますし、コミュニケーションがスムーズになります。

面接が母国語ですることが難しい場合は優しい日本語で質問をしましょう。たとえ普段から日本語を学んでいる外国人でも和製英語やことわざなど外国人にとっては難しい表現が多々あります。そのため、なるべくシンプルな日本語であいまいな表現や冗長な表現は避けましょう。

就労条件を明確に伝える

就労条件に関しては必ず明確に答えるようにしましょう。外国人労働者とのトラブルで多いのは、採用後に聞いていた就労条件の不一致により早期退職してしまうトラブルです。

面接時に外国人から残業時間や昇給・昇進、有給休暇に関して質問を求められたら、明確に不明点がないように丁寧に説明するようにしましょう。

■外国人採用について詳しくしりたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
外国人採用で抑えなければならない注意点とは?採用を成功させる秘訣を伝授

外国人採用面接で使える質問例4選

ここでは外国人を面接するに当たって、面接中に使える質問を4つに分けて解説します。面接で聞くべきポイント

志望動機

シンプルに弊社を志望する理由を聞くと良いでしょう。日本人を採用する際と同様に数ある企業の中でなぜ自社を選んでくれたかを明確にすることで応募者の価値観や考えが見えてくるでしょう。外国人人材の場合、わざわざ日本にきて働く価値を説明してもらうことで応募者がどんな人なのかを見極めることができます。

質問例
・弊社を志望した理由を教えてください
・弊社でやってみたい仕事を教えてください
・なぜこの業界や分野に興味を持っていますか?
・他の企業も受けていますか?
・希望職種を教えてください

日本で働きたい理由

日本で働きたい理由を聞いてみましょう。日本で働く理由が明確な人は長く働いてもらえるかどうか確認するための質問となります。

日本で働く理由が明確であれば、わざわざ母国を離れて、日本で働くだけのモチベーションの高さがわかるでしょう。またこの質問をすることで応募者がどのくらいの期間を想定して、日本で働くのか確認できるでしょう。スキルをアップさせるために長期的に働きにきているのか、また家族を養うために一時的に日本で働きたいのかなどをはっきりしてもらうことで長く働いてくれるかどうか確認できるでよう。

質問例
・日本に興味を持った理由を教えてください
・日本で暮らしているのはなぜですか?
・なぜ日本企業を選んだのですか?
・日本のイメージを教えてください

日本語のレベル

日本で働くためには日本人の従業員となるため、ある程度の日本語能力が必要です。面接の際に業務に必要な日本語レベルを有しているか確認しましょう。外国人の日本語レベルを測る指標として日本語能力試験があります。試験の結果も加味して、業務内容や職種に必要な日本語能力があるか確認しましょう。また日本語能力だけではなくスキルや経歴を総合的に見て採用の可否を判断しましょう。

質問例
・普段の生活やビジネスコミュニケーションでは、どのような日本語のレベルを持っていますか?
・どのように日本語を学んだのですか?
・日本語資格を持っていますか?

■外国人採用において日本語能力試験を導入することの是非に関しては下記の記事で解説しています。

[企業向け]日本語能力試験は外国人採用で判断材料になる?実際の試験6つを比較

キャリアプランについて

キャリアプランでの質問では、会社での業務内容の理解だけでなく、志望者がどのようなキャリア目標を持っているかを確認し、その目標に向かってどのような行動を取ろうとしているかを理解できます。他にも

・志望者が将来どのような方向性でキャリアを積んでいきたいのかを把握し、それが企業のビジョンや目標に合致しているか
・志望者がどのようにして自己成長を目指し、スキルや能力を向上させようとしているか

を知ることで、将来的な貢献度やポテンシャルを確認できます

質問例

・3年後、10年後、どのような仕事をしていきたいですか?
・この職種・業界での将来像はどのようなものですか?
・今後のキャリア開発において、最も重要だと考えるスキルや経験は何ですか?
・どのようなポジションや役割で自己実現を目指していますか?

面接の一連の流れを解説

では、実際に外国人応募者との面接を想定した流れを見ていきましょう。

・挨拶と簡単な自己紹介
・言語能力とコミュニケーション能力の確認
・過去の経験や能力に関する質問
・志望動機や将来の目標についての質問
・文化や価値観に関する質問
・まとめ

挨拶と簡単な自己紹介

最初に軽い挨拶を交わし、応募者に自己紹介をしてもらいます。先に面接官が自己紹介をしてももちろんいいです。

例: 「こんにちは、私は〇〇と申します。今日は面接にお越しいただきありがとうございます。簡単に自己紹介をしていただけますか?」

言語能力とコミュニケーション能力の確認

応募者の言語能力とコミュニケーション能力を確認するため、簡単な質問や会話を通じて彼らの理解力や表現力を評価します。

例: 「日本語能力に自信はありますか?それとも、通訳の必要がありますか?」

過去の経験や能力に関する質問

応募者の過去の経験や能力について探るため、関連する質問を行います。彼らがどのような経験やスキルを持っているのかを確認しましょう。

例: 「過去の仕事で最も誇れる成果は何ですか?」

志望動機や将来の目標についての質問

応募者がなぜこのポジションや企業に興味を持っているのかを探り、将来の目標や志望動機を確認します。また、彼らが企業との長期的な適合度を確認します。

例: 「なぜ当社で働きたいと思いましたか?」

文化や価値観に関する質問

応募者の文化や価値観について理解し、彼らがチームや組織に適合するかどうかを確認します。

例: 「あなた強みや価値観は、どのように業務やチームワークに影響しますか?」

まとめ

最後に、応募者に質問する機会を与え、面接の内容について振り返りを行います。また、彼らに質問があれば受け入れる姿勢を示します。

例: 「逆にこちら側に質問があればどうぞ。また、最後に何か伝えたいことはありますか?」

外国人採用で面接後内定を出す際の注意点

ここでは外国人採用を行うに当たって、「面接後」内定を出す際に特に注意する点について2点解説します。

給与・条件などを提示する

雇用条件や給与に関する質問があった場合は、明確に答えるようにしましょう。雇用条件に関する日本語は、普段使う日本語とは違い特有の単語が多いため注意が必要です。シンプルでわかりやすい日本語を使うように心がけ丁寧に説明するようにしましょう。

採用条件の説明を怠ると、ミスマッチを引き起こしトラブルになりかねません。母国語を話せるスタッフがいる場合は採用条件のすり合わせに、同席してもらいましょう。

銀行口座を開設してもらう

外国人を雇用するにあたって銀行口座を新規開設してもらう必要があるケースがあります。その際は外国人労働者が困らないように手厚くサポートしてあげることが大切です。

また銀行口座を作るには住民票や在留期間を満たしていることなど様々な条件を満たしている必要があります。このような条件もクリアできるようにサポートしてあげましょう。

■外国人労働者が口座を解説する方法について詳しくしりたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
外国人におすすめの銀行は?雇用企業にできるサポートや口座解説条件まで徹底解説!

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まとめ

この記事では外国人労働者を面接するにあたっての確認事項や面接の際の注意点や内定を出す際の注意点を解説しました。

特に在留資格に関することや日本語レベルに関することが採用にあたって重要であることがわかりました。

外国人労働者の採用を検討している方はぜひこの記事を参考にしてみてください。






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