少子高齢化により日本の生産年齢人口は今後も縮小していくことが予測されます。そのため、外国人を積極的に採用したいと考える企業は少なくないでしょう。
そこで、本記事では、
・外国人を企業に採用することのメリット・デメリット
・外国人の採用フローと採用コスト
・採用の課題とポイントや成功企業例
・外国人採用におすすめのサービス
を外国人労働者を採用したい企業様向けに紹介していきます。ぜひ参考にしてください!
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外国人採用のメリットとは
まずは外国人を採用するメリットについて解説します。
・人手不足の解消
・外国人労働者の受け入れにおけるコスト最適
・企業のグローバル化
これらのメリットを順番に解説していきます。
人手不足の解消
外国人材の採用を導入することで、求職者の母数が広がり、従来採用が難しかった職種でも、適切な人材を見つけられる可能性が大幅に向上します。特に、電子・電気や機械系エンジニアといった専門スキルを持つ人材の獲得や、地方での求人が多い農業、人手不足が慢性化している宿泊・飲食などのサービス業の従業員確保に有効です。
また外国人材の導入は、特定の専門分野におけるスキルを持つ人材を迅速に採用する手段として活用できます。また、地域での求人にも適用されるため、地方の経済活動を促進し、雇用機会を増やす一助となります。さらに、農業やサービス業などの人材不足を解消することで、地域経済全体に良好な影響をもたらす可能性があります。
外国人材の採用により、求職者の多様性を活かし、必要な人材を適切に確保することができるため、企業の成長と地域社会の健全な発展に寄与するでしょう。
外国人労働者の受け入れにおけるコスト最適化
外国人の採用は、「長期化しがちな採用活動を短縮できること」「助成金を利用できること」の2点の理由から、コスト最適化ができると考えられます。
介護職、建設、飲食業など、国内で人材が不足している職種では、求職者の集まりが難しく、採用期間が長引いて年中求人募集を続けるケースがあります。この長期化した募集期間は、採用コストを増加させる要因ともなります。
そこで国内人材だけでなく、外国人を採用することで、採用期間の長期化を防ぐことに繋がります。その結果として、採用スパンを縮めることができ採用コストの抑制ができます。
また外国人の受け入れによって、助成金の利用も検討できます。国からの助成金の他に、自治体が提供する独自の助成金制度も存在するため、これらの支援策をうまく活用することで、受け入れに関する初期費用を抑えることができたり、スキルアップをするための助成金を利用すれば、外国人労働者のスキルアップだけでなく、従業員全体のレベルアップに繋がります。
企業のグローバル化
外国人労働者の増加により、異なる言語や文化に触れる機会が広がります。これは人間関係だけでなく、異なる国の独自の技術や知識を学ぶ機会も提供します。
また、社内の公用語を英語にすることは、企業のグローバル化に向けた一環となります。社内公用語を英語にすることで、海外での取引機会が増え、企業の成長を促進することができます。外国人採用の成功事例でも挙げたように楽天株式会社は、2年の準備期間を経て2012年に社内公用語を英語に切り替え、その後も他の企業でも積極的に取り組む事例が見られます。
外国人採用のデメリットとは
外国人採用においてのデメリットを紹介します。
・コミュニケーションや文化の問題
・在留資格などの手続きが大変
・外国人採用までに時間がかかる
これらのデメリットを順番に解説していきます。
コミュニケーションや文化の問題
異なる文化や習慣を理解しないと、予期せぬ問題が発生することがあります。価値観や善悪の基準の違いから、無意識のうちに相手を不快にさせたり、場合によっては法律に違反する可能性もあります。したがって、お互いの文化についての理解を深めることが重要です。
外国人従業員の日本語レベルによって、初めはコミュニケーションが難しいこともあります。また、日本語の問題だけでなく、コミュニケーションのアプローチにおける違いも存在します。
例えば、日本人は大まかな指示で理解して行動することができる一方、多くの外国人は具体的な指示が必要です。これは文化的な差異から生まれるものであり、悪気があるわけではありません。
したがって、コミュニケーション方法の違いや明確な指示の重要性などを、事前に周知し、受け入れ後も外国人従業員の日本語スキル向上を支援することで、スムーズなコミュニケーションが徐々に確立されていくでしょう。
■外国人労働者の文化や価値観の違いについては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
在留資格などの手続きが大変
外国人労働者の受け入れや技能実習生、留学生などの雇用に際しては、就労ビザの申請が必要で、事前に適切な手続きを踏むことが重要です。
採用活動を開始する前に、どのようなビザが必要で、どのような手続きが必要かを確認することが大切です。特に、海外から人材を招聘する際や、技能実習生や留学生を採用する際には、ビザの発行や必要書類に関する情報を事前に把握しましょう。
また、就労ビザを持っている外国人でも、出入国在留管理庁への適切な届け出が必要です。就労条件や在留期間に変更があった場合などは、適切な手続きを行うことで、法的な問題を回避し、スムーズな就労環境を確保できます。
総じて、外国人労働者の採用に際しては、ビザ申請や届出手続きについての適切な情報収集と手続きの実施が、法的なコンプライアンスと円滑な雇用プロセスを確保する上で欠かせない要素になります。
■外国人採用の各種手続きについては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
外国人採用までに時間がかかる
外国人労働者の採用には、ビザ手続きや渡航などの時間がかかるため、即座の業務開始が難しいというデメリットがあります。日本在住の外国人も同様に手続きに時間がかかり、在留資格の変更中は業務制約が生じます。
これにより、スキル確保の遅れや業務遅延、人件費増加、ビジネス展開の遅れが生じる可能性があります。これらの問題を避けるために、計画的な採用活動と早めの手続きが重要であり、スキルマッチングやプロセスの効率化が必要です。
■採用における各フローでどれくらいの日数がかかるのかの目安については下図に示しています。
日本における外国人採用の実態や課題とは
現代社会の状況の中で、企業が外国人の雇用にどのようにして取り組んでいるのか、企業の現状について解説します。
外国人の採用ニーズは高まっている
外国人労働者は、増加傾向にあります。2023年1月『厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』によると、外国人労働者数は約182万人で過去最高記録を更新し、対前年比95,504人増加、前年の0.2%から5.3%に増加しています。
出典:)『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』厚生労働省
増加の要因として、以下の点が考えられます。
まず第一に、政府が推進している高度外国人材や留学生の受け入れが進んでいることが挙げられます。同時に、雇用情勢の改善により、「永住者」や「日本人の配偶者」などの在留資格を持つ外国人の就労が増えています。また、技能実習制度の活用によって、技能実習生の受け入れも増加しています。
さらに、近年は日本を訪れる外国人観光客の数が増えており、それに伴って外国人観光客に対応するための企業が増加しています。この流れに合わせて、外国人を採用する企業も増えています。
■高度外国人材については下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
[2024年版]日本での特定技能の雇用現状
特定技能は2019年4月に日本で導入された制度で、人手不足が深刻な特定の産業分野において外国人労働者を確保することを主な目的としています。
この在留資格は、他の多くの在留資格と比較して就労可能な業務範囲が広いため、特定技能を持つ外国人労働者はさまざまな業務に携わることができます。この柔軟性によって、企業は特定技能を持つ労働者を様々な業務に配置し、人材確保が容易になりました。
2023年に出入国在留管理庁が公表した特定技能在留外国人の人数は173,089人です。
その内訳はベトナム人が一番を占めており、続いてインドネシア、フィリピン…とアジア圏が大半を占めています。
出典:)『「特定技能在留外国人数」』出入国在留管理庁
特定技能制度について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
外国人採用の課題
外国人を採用する際の課題について解説します。主に以下の3つの課題があげられます。
・異文化への理解
・ビザや在留資格の取得
・キャリアパスの提供
それぞれについて詳しく解説します。
異文化への理解
外国人採用の課題として最大のものは異文化への理解です。最近では、「多様性」の尊重を促す動きが活発化していますが、まだまだ多様性を実態として受け入れられている企業は多くありません。そのため、外国人人材を採用する上で重要な課題です。
異なる文化を持つ外国人人材との効果的な関係構築のためには、異文化理解と多様性の尊重が不可欠な要素となるでしょう。
組織全体で異文化教育やトレーニングを実施し、異なるバックグラウンドや文化に対する理解を深めることが重要になります。また、組織文化を柔軟にし、多様な意見や視点を受け入れる風土を醸成することも必要です。具体的には、ボトムアップの組織体制を築くことがあげられます。
■外国人採用に関する多様性(ダイバーシティ)に関しては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください
ビザや在留資格の取得
前述したように外国人を採用するためには、適切な在留資格を取得する必要がありますが、この手続きは煩雑で時間がかかります。また、企業は法律や規制を十分に理解し、遵守する必要があります。
キャリアパスの提供
外国人労働者にとって魅力的なキャリアパスを提供することが重要です。これは、企業内での昇進やスキルアップの機会を含みますが、多くの企業がこの点で十分な支援を提供できていません。言語や文化の違いから、日本人社員と同等の昇進機会が与えられない場合が多いです
また、外国人労働者が日本でキャリアを進展させるためには、継続的なスキルアップの機会が不可欠です。しかし、企業は多文化教育や専門的なトレーニングプログラムを外国語で提供することが少なく、これが外国人労働者の成長を妨げる要因になっています。
外国人採用をするには?採用のための7つのステップ
実際に外国人を採用する際の流れをご紹介します。
各ステップは以下の通りです。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1. 雇用の目的を明確にする
外国人労働者を採用する際、単に「安い労働力を多く確保するため」などの理由で採用を進めようとしても、自社にあった人材を確保するのは難しいです。
また、そうした動機で採用を試みると、採用後の労働環境の担保が難しくなるなど、トラブルが生じかねません。
求人を始める前に、どのようなスキルを持った人材に、どのような仕事をして欲しいのか、その年齢や雇用期間、雇用予定人数など、詳しい採用計画を立てましょう。
2. 外国人を募集する
求める人材のペルソナが決まったら、実際に求人募集をかけます。
方法としては、自社サイトや求人サイト・SNSに求人情報を載せる、また人材紹介会社に紹介してもらうなどが考えられます。
前者の場合は、求人にかかる費用は抑えられる一方、求職者が直接求人に応募するため、応募者のスクリーニングは自社で行う必要があります。
後者の場合は、外国人紹介に特化した人材紹介会社に登録するのが良いでしょう。人材紹介会社は、在留資格についてなど、外国人就労について熟知しているので、自社としては手間が省けます。
また、第三の方法として、外国人社員などから紹介してもらうリファラル採用が考えられます。知人が職場にいることで、外国人労働者にとっても安心できるほか、自社としても信頼度の高い人材を確保できます。
3. 雇用できる外国人かどうかを確認する
前章で触れたように、外国人の方が日本で就労するには、多くの条件を満たしている必要があります。
すでに国内に在住している外国人の場合は、在留カードをよく確認し、雇用しても良い人材かどうかを注意深く確認しましょう。
特に、人材紹介会社を通して採用を行う場合は、そうした確認を紹介会社に任せることが多いですが、中には違法な就労の斡旋を行う会社もあるため、信頼できる紹介会社を利用するのがおすすめです。
4. 選考を行う
応募者の資格に問題がなければ、実際に面接などの選考を行います。
選考時には、日本語能力の高さはもちろん、その人材の得意とする分野と求める人材のマッチ度など、日本人を選考する際と同じように、彼らのスキルを見極めましょう。
また、同じ肩書きを持った職でも、国によって仕事内容が大きく異なることもあります。そうした文化の違いに気づきながら、丁寧にヒアリングを行い、採用後のミスマッチを防ぎましょう。
日本語能力の見分け方
日本語能力は業務遂行や円滑なコミュニケーションを期待されるため、採用プロセスでの重要性は高いです。
一般的に広く採用されている日本語能力の評価手段として、多くの企業が「日本語能力試験」(JLPT)を参照しています。JLPTはN1からN5までの5つのレベルで、日本語の読解や会話スキルを評価し、外国人の日本語能力を示す指標となっています。多くの企業では、求職者のJLPTのレベルを、採用条件や選考基準として採用しています。
さらに、ビジネス状況では、「ビジネス日本語能力試験」(BJT)も採用の判断基準として利用されています。これは、日本でのビジネスコミュニケーション能力を測定する試験であり、外国人採用に有益な情報を提供します。
外国人労働者の日本語能力について知りたい方はこちらの記事をご覧ください
5. 雇用契約を結ぶ
選考の結果、求める人材と応募者が一致すれば、晴れて、雇用契約の締結に移ります。
外国人を相手に雇用契約を結ぶ際、その契約書が特に重要となります。
契約書の内容に漏れがあると、のちのトラブルに繋がりますし、口頭でのやり取り・説明では勘違いを生んでしまいます。
契約を結ぶ際の「労働条件通知書」または「雇用契約書」については、正しく理解してもらえるよう、相手の母国語で作成しましょう。
採用に必要な書類に関してはこちらの記事をご覧ください!
外国人の採用前から入社後に必要な手続きは?必要書類や注意点について解説
6. 在留資格申請・変更を行う
現時点では海外に在住している外国人を雇用する場合には、入国するための在留資格を申請する必要があります。
また、国内に在住している外国人であっても、在留資格の変更が必要となる場合があります。
申請する書類が多くあったり、システムが複雑であるため、外国人本人がしっかりと手続きを勧められているかどうか、確認することが必要です。
7. 入社までの準備・入社
無事これらの制度的な関門をクリアできたら、ついに実際に日本で働く準備をします。
入社までに、住居の確保、銀行口座の開設、ライフラインの契約、航空券の手配、引っ越し準備、事前研修、自治体への各種届出などを済ませなければいけません。
海外にいる外国人がこれらを全て一人で行うのはとても難しいので、住居探しなどは企業が支援をしてあげると親切でしょう。
在留資格によっては、企業による事前ガイダンスやオリエンテーションの実施が義務付けられていることもあります。
それらの条件を全て確認して準備を進めましょう。
外国人労働者を募集する5つの方法
外国人労働者を募集する方法について解説します。主に以下の5つの方法が挙げられます。
・自社サイトやSNSを活用する
・求人サイトを利用する
・公的機関を活用する
・外国人労働者のコミュニティを利用する
・人材紹介サービスを利用する
それぞれについて解説します。
自社サイトやSNSを活用する
1つ目の方法は、自社サイトやSNSを活用する方法です。
メリット
自社サイトやSNSを活用することで、以下の3つのことができます。
・ウェブサイトを使うことで、様々なメディアからアクセスを集められる
・SNS等にURL記載しサイトに誘導でき、有料の求人媒体を使わずに応募者を集めることができる
・アクセス解析をすることで、サイト訪問者の希望条件等のニーズを捉えることができる
活用すべき企業の特徴
自社サイトやSNSを活用すべき企業は、以下の2つの企業です。
・サイト制作やウェブマーケティングのノウハウを有している
・サイト運営の人的リソースを確保できる
外国人求人サイトを利用する
2つ目の方法は、外国人求人サイトを利用する方法です。求人サイトには、外国人向けの求人に特化したサイトがあります。
メリット
人材紹介サービスより安価で利用でき、日本語以外の言語にも対応しています。そのため、専門知識やスキルを持つが、日本語をあまり得意としない求職者からの応募が期待できます。
利用すべき企業の特徴
求人サイトを利用すべき企業の特徴は、以下の3つがあります。
・大量採用を行いたい
・採用の難易度が比較的低い人材を募集したい
・工員や介護職などの対象人数の多い募集職種がある
公的機関を活用する
3つ目の方法は、公的機関を活用する方法です。具体的には、留学生就職支援ネットワークや専門学校等の教育機関、外国人雇用サービスセンターなどがあります。
メリット
主なメリットは以下の3つがあります。
・求人情報の掲載や人材の紹介をしてもらえる
・各機関とネットワークが構築でき、長期的な採用に役立てられる
・イベントへの参加で、情報交換や外国人就活生と直接コンタクトをとることができる
活用すべき企業の特徴
公的機関を利用すべき企業の特徴は、以下の2つがあります。
・法的コンプライアンスを重要視している
・外国人採用に関する知識やリソースに限りがある
外国人労働者のコミュニティを利用する
4つ目の方法は、外国人労働者のコミュニティを利用する方法です。既に外国人を雇用していて、同じ国籍や同業種の人材を採用したい場合には特に効果的な方法です。
メリット
外国人同士の繋がりを活かして、友人や知人を紹介してもらうことで採用にかかるコストや時間を抑えることができます。
利用すべき企業
外国人労働者のコミュニティを利用すべき企業の特徴は、以下の2つがあります。
・特定の言語や文化的背景を持つ人材を求めている
・多様性を重視している
人材紹介サービスを利用する
5つ目の方法は、人材紹介サービスを利用する方法です。外国人人材紹介サービスは、企業と外国人労働者の間でマッチングを行い、雇用契約の成立を支援するサービスです。
メリット
人材紹介会社は求人サイトと異なり、求人票の作成や面接日程の調整、応募者への連絡などの事務業務からビザ申請や住居の紹介まで、採用に関連する幅広い業務を代行します。
利用すべき企業の特徴
人材紹介サービスを利用すべき企業の特徴は、以下の2つがあります。
・専門的な人材を必要としている
・採用プロセスを迅速に進めたい
企業が外国人を採用する際の3つの注意すべきポイント
企業が外国人を採用する場合、前述した異文化への理解のように課題が多く、その課題を解決するために注意すべきポイントを3つ解説します。
・法的・ビザ上の要件に従う
・サポートとアクセスを充実させる
・組織全体で受け入れる体制を作る
それぞれ詳しく説明します。
法的・ビザ上の要件に従う
外国人人材の採用には、国内の法的な要件やビザの制約に従う必要があります。
具体的には以下のことに注意するべきです。
・ビザの種類や有効期限の確認
・職務内容とビザの一致
ビザの種類や有効期限の確認
採用する外国人が持っているビザが、労働が許可されているものかどうかを確認することが重要です。例えば、「就労ビザ」には技術・人文知識・国際業務ビザ、企業内転勤ビザなどがありますが、これらは特定の職種や業務内容にのみ適用されることがあります。また、ビザの有効期限にも注意しましょう。
職務内容とビザの一致
採用する外国人が行う職務内容が、保有しているビザで許可されているものかどうか確認しましょう。例えば、特定の技術や知識を必要とする職種に従事する場合、それに合ったビザが必要です。また、途中で職務内容が変わる場合、新しい職務が現在のビザでカバーされているかを確認する必要があります。必要に応じてビザの変更手続きを行うことが必要です。
このように雇用に関する法律や労働条件、ビザの種類や取得手続きなどを理解し、適切な手続きを行うことが重要です。弁護士との協力や専門知識の確保が必要になるでしょう。
意識的にコミュニケーションを円滑に行う
外国人人材とのコミュニケーションを円滑にするためには、言語の壁を乗り越えるための対策が必要です。共通の言語を使用することができる場合は、その言語でのコミュニケーションを促進することが有効です。
しかし、共通の言語が使えないケースがほとんどでしょう。そのため、翻訳サービスや通訳の提供、文化的なニュアンスやコミュニケーションスタイルの理解をサポートするトレーニングを提供することも重要です。
サポートとアクセスを充実させる
外国人人材の成功のためには、適切なサポートとアクセスを提供することが重要です。言語学習の支援、住宅や生活環境のサポート、ビジネス文化や社内手続きに関するガイダンスなど、外国人人材が円滑に組織に適応できるような環境を整える必要があります。
また、文化的なイベントや交流の場を提供することで、他の社員とのつながりや組織への統合を促進することも重要です。
組織全体で受け入れる体制を作る
外国人人材を採用する場合、組織全体での意識とサポートが必要です。経営陣や上級管理職が外国人人材の重要性を認識し、その採用や統合をサポートする姿勢や態度を示すことが重要です。
また、特に以下の2点が重要です。
・定期的なカウンセリングとフォローアップ
・多言語での情報提供
定期的なカウンセリングとフォローアップ
外国人社員が職場や日本の文化に適応するために、定期的なカウンセリングを行うことが重要です。具体的には、職場での問題や悩みを解決するためのカウンセリングです。これにより、早期離職や帰国を防ぐことができます 。
多言語での情報提供
労働契約書や職務内容、就業規則などの重要な書類を、日本語だけでなく英語や外国人社員の母国語でも提供するべきです。これにより、外国人社員が契約内容や職務内容を正確に理解し、彼らが安心して働ける環境を整えることができます 。
外国人採用で成功している企業例5社
続いて外国人を積極採用している企業の事例について紹介します。
ソフトバンクSoftbank
ソフトバンクは、国内外で幅広い事業展開を行っており、グローバルな展開を目指しています。そのため、多様性と包摂を重視し、異なる文化やバックグラウンドを持つ人材の活用に取り組んでいます。
具体的な外国人労働者への支援の内容をいくつか紹介します。
●Musubu Connect
Musubu Connectとは、外国人労働者を対象とした、日本での生活や学習をワンストップで支援するスマートフォンアプリです。Musubu Connectは日本語での情報収集やコミュニケーションに課題を抱える外国人が便利に利用できる通院サポートや災害情報の通知、日本語学習ツール等が導入されています。ソフトバンクはMusubu Connectにより、外国人労働者の快適な生活の支援を行っています。
パナソニックPanasonic
パナソニックは、多国籍企業であり、グローバルな展開を進める一方で、地域社会との連携や雇用創出にも取り組んでいます。これにより、多様な人材を採用し、組織の成長と競争力を高めることを目指しています。
パナソニックは、グローバルな事業領域において外国人労働者を採用していると報告されています。特に、海外子会社や海外の拠点において、現地採用や派遣などを通じて外国人労働者を活用しています。
パナソニックはDEI(Diversity, Equity & Inclusion)ポリシーを掲げ、外国人に限らずこの尊重を推進しています。Diversityは互いの個性を受け入れ、尊重し、個性に価値を見つけること、Equityは機会の提供の公平性を追求すること、Inclusionは、個性を発揮し、組織として活かしあうことを意味しています。この方針に基づきパナソニックでは、外国人労働者への理解とサポートを施しています。
ファーストリテイリングFastretailing
ファーストリテイリングは、日本を拠点とする大手ファッションリテール企業であり、世界的なブランドであるユニクロやGUを展開しています。グローバルな展開を進める中で、異なる国や地域の顧客に対応するために、外国人労働者の採用や活用が重要とされています。
ファーストリテイリングの外国人労働者採用に関する取り組みをいくつか紹介します。
●RISEプログラム
難民の方々を店舗スタッフとして雇用するというプログラムです。語学トレーニングや店舗研修を行い、働きやすい環境を提供しています。このように、難民の方々を社内に受け入れることで、ダイバーシティの理念を浸透させることも目的としているようです。
●グローバルなビジネス活動
ファーストリテイリングは、東京・ニューヨーク・上海・ロンドン等に拠点を配置しており、中国・インドネシア・ベトナム・インド等に生産拠点を設けています。これにより、世界中の労働者がファーストリテイリングで働き、LifeWearを開発するために協働していることになります。
アミノアップ化学
株式会社アミノアップ化学では、天然由来素材の研究や開発、製品の海外販売の強化を目指し、1990年代から外国人研究職や営業職を積極的に採用しています。
特に、北海道大学が運営するドクターと企業の交流の場「赤い糸会」に積極的に参加し、留学生の採用などを行っています。このような大学や研究機関との交流を通じて、優秀な外国人人材の確保に努めています。
結果、中国拠点の設立に成功しました。中国出身の元研究員が貢献し、合資会社「広州アミノアップ」が2005年に設立されました。これによって、同社の商品が中国市場に本格的に参入できるようになりました。
さらに、元社員の貢献により、中国の研究機関とのネットワークも築かれました。
コスモテック
コスモテックでは、中国への進出をきっかけとして中国人留学生などの採用に力を入れています。
具体的なポジションとして、海外市場向けの技術営業などで外国人社員を積極的に活用しています。外国人社員は主に技術営業の分野で活躍し、海外の顧客に向けて商品提案を行ったり、現地の展示会や商談に参加しています。彼らは語学力を活かして、社長の通訳などにも務めています。
外国人社員は現地の文化や言語を理解しており、海外市場との架け橋として活躍しています。彼らの出身国の視点を活かすことで、現地のニーズに合わせた対応が可能になっています。さらに、外国人社員が現地ビジネスをリードすることで、社内の異文化への関心が高まり、社内活性化や海外取引の積極展開につながっています。
外国人採用におすすめの人材紹介サービス8選
ここでは、おすすめの外国人人材紹介サービスを8社紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。
WILLTEC
料金 | ・Sプラン:40万円/名 ・Mプラン:60万円/名 ・Lプラン:80万円/名 |
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報酬体系 | 成果報酬型 |
ユーザー層 | 日本語学習者:100% 理系大卒・院卒・専門卒:100% IT・機電・建設技術者:97% 35歳未満:96% |
実績 | これまで約1300人の外国人人材を仲介 |
サポート | 海外人材コンサルティングサービス・早期退職保障有(M、Lプラン) |
まず最初に株式会社WILLTECの海外関連サービスを紹介します。
料金については、S,M,Lプランの3つに分かれていて予算や希望サービスに合わせてプランを選択でき、報酬体系も完全成果報酬型です。
ユーザー層の特徴としては、理系人材が多くIT・機電・建設技術者が主に登録しており、理系人材が必要な企業向けのサービスです。
また、保証も充実しており、海外人材の採用を検討している企業に対し出入国から配属後までの様々な手続きや日本語教育、日常生活、労務管理などのサポートサービスを提供しています(海外人材コンサルティングサービス)。M、Lプランについては早期退職保障もついており、安心して利用できるのが特徴です。
マイナビ
料金 | 要問合せ |
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報酬体系 | 成果報酬型 |
ユーザー層 | 特定技能人材:100% |
実績 | これまで2250人の外国人材を紹介 |
サポート | 入社前・入社後のサポートを実施 |
次に紹介するのは株式会社マイナビグローバルです。料金については資料請求が必要ですが、完全成果報酬型で安心して企業も利用できます。ユーザー層の特徴としては、特定技能人材が100%ということで、これまで2250人の外国人人材を紹介してきました。また、入社前の入出国、住居確保などのサービスや、入社後の日本語学習支援、定期面談の実施など手厚いサポートを受けることができます。
YOLO WORK
料金 | 下記画像参照 |
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報酬体系 | サブスクリプション型 |
ユーザー層 | 様々な人材を保有 |
実績 | 登録者数24万人 |
サポート | 要問合せ |
<料金表>
次に紹介するのは株式会社YOLO WORKです。料金は初期費用10万円+ライト・ベーシック・プレミアムプランの3つになっていて、サブスクリプション型の報酬体系となっています。ユーザー層としては、登録者数が約24万人で様々な人材を保有しており、企業の希望に柔軟に対応することができます。詳しいサポートについては、要問合せです。
Bridgers
料金 | 要問合せ |
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報酬体系 | 成果報酬型 |
ユーザー層 | 日本が能力試験N1・N2:80% 35歳以下の登録者:90% 男女比:約4対6 |
実績 | 3500名の内定実績 |
サポート | 要問合せ |
次に紹介するのは株式会社Bridgersです。詳しい気料金については要問合せですが、成果報酬型を採用しており、安心して利用することができます。ユーザー層の特徴として日本語能力試験N1が47%、N2が33%、N3が15%と日本語を話すことができる人材を多数保有していることです。実績としてはこれまで3500名の内定実績があり、実際にこのサービスを利用した企業の口コミをHPに掲載しており、閲覧することができます。
GOWELL
料金 | 理論年収の35% |
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報酬体系 | 成果報酬型 |
ユーザー層 | 日本在住者が8000人 |
実績 | 要問合せ |
サポート | 返金規定・在留資格変更(別途料金) |
次に紹介するのが株式会社GOWELLです。料金としては完全成果報酬型で理論年収の35%を紹介料として発生します。35%という割合は人材紹介業界としてごく平均的な数字です。ユーザー層としては日本在住者が8000人登録しており、すぐに働くことができる人材を多く保有しています。サポートについても返金規定や在留資格変更の書類作成(別途9万円)があります。
asegonia
料金 | 13~135万円 |
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報酬体系 | イベント開催時に発生 |
ユーザー層 | 様々な人材を保有 |
実績 | 要問合せ |
サポート | 要問合せ |
次に紹介するのは株式会社asegoniaです。この企業は他の人材紹介と違うビジネスモデルで運営されています。具体的には、説明会イベントに外国人人材を招き、その説明会イベントの規模やサービス、期間によって料金が変動します。ユーザー層、実績、サポートについては要問い合わせです。
ToHowork
料金 | 理論年収の20~25% |
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報酬体系 | 成果報酬型 |
ユーザー層 | 様々な人材を保有 |
実績 | 要問合せ |
サポート | 〇 |
次に紹介するのが株式会社ToHoworkです。完全成果報酬型の報酬体系を取っており、料金については理論年収の20~25%とかなり低めに設定されています。ユーザー層としては人材の対象範囲が広く、入社後のサポートも6か月あり、業界平均の約2倍となっています。
Funtoco
料金 | 要問合せ |
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報酬体系 | 要問合せ |
ユーザー層 | サービス業に強い |
実績 | 1,000名 |
サポート | 特定技能ビザ、登録支援 |
次に紹介するのは株式会社Funtocoです。この企業の強みとしては、介護・宿泊・外食などのサービス業に強い人材を多く保有していることです。現在日本では介護・宿泊・外食などの人材不足が懸念されており、今後需要も伸びていくでしょう。また、特定技能ビザ、登録支援サポートを行っています。
おすすめの外国人紹介サービスは下記の記事で詳しく解説しています。
外国人人材紹介サービスの特徴とは・おすすめ8社の料金、報酬形態を徹底比較
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まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では外国人採用のメリットやデメリットを解説しました。外国人採用をすることで、人材不足が解消でき、企業のグローバル化が促されるなど、多くのメリットを得られます。
一方で、在留資格についてや、給与・待遇など、多くの注意点も存在します。
これらをしっかりと理解して、適切なサービスを利用しながら、外国人採用に取り組みましょう!