特定技能

ネパール人を特定技能で採用する方法!注意点や費用、手続きを解説!

人手不足が深刻化する日本では、外国人を採用する企業が増えています。特定技能外国人の雇用・受け入れを検討する方も少なくないのではないのでしょうか。今回は特定技能制度でネパール人を採用するか検討している方に向けて解説します。

一方で、

・ネパール人雇用の割合はどのくらいか
・ネパール人を受け入れる際の注意点は何か
・受け入れの流れは?

などさまざまな疑問を持つ方も多いと思います。
本記事では、ネパールの概要からネパール人を受け入れる際の注意点や流れ、費用について詳しくご紹介します!

ネパールはどんな国?

ネパールの特徴を5つに分けて解説します。

【人口】2022年時点で約3000万人
【地形】インドと中国に接する内陸国
【言語】公用語はネパール語
【宗教】ヒンズー教、仏教、イスラム教など
【経済】発展途上国で農業が主流
【日本との繋がり】親善関係がある

ネパールの国民性

ネパール人の性格などの特徴は主に7つあります。

・異文化や多様な価値観に対して寛容である
・助け合いの精神が強い
・大雑把である
・勤勉である
・素直で控え目である
・家族を大切にする
・年上を敬う

それぞれについて詳しく解説します。

異文化や多様な価値観に対して寛容である

ネパール人は異文化や多様な価値観に対して寛容である特徴があります。
ネパールは多民族・多宗教が共存している国です。異なる文化や価値観が共存する環境は、寛容さや理解を育む素地があります。このような背景から、ネパールの人々は他者の多様性を受け入れ、尊重する姿勢を持っていることが期待されます。日本の労働や生活で発生する価値観や習慣の違いにも対応する柔軟性や理解力があるでしょう。

ネパールの寛容さと柔軟性を受け入れながら、日本の労働や生活における異なる文化や価値観を尊重し、共に協力して馴染んでいくことが、良好な関係を築くための重要なステップです。

助け合いの精神が強い

ネパール人は助け合いの精神が強い特徴があります。
ネパールの地理的な条件や歴史的な背景から、彼らの生活はしばしば厳しいものであります。
しかしそうした状況下でも、ネパール人は互いに助け合い、共に困難を乗り越えようとする強い結束力を持ち合わせています。このような助け合いの精神は、ネパールの文化や社会の中で非常に重要な役割を果たしています。

こうした特徴から、彼らは他人とのコミュニケーションを通じて簡単に友人関係を築くことができ、親しみやすい雰囲気を持っていると感じられます。

家族を大切にする

ネパール人は家族を大切にする特徴があります。これはネパールの伝統的な拡大家族制度が根付いているためです。
ネパール人は、家族を大切にするだけでなく、家族の幸福や安全を守ることを重視します。彼らは家族との絆を深めることが重要であり、家族のために犠牲を払うでしょう。
このような家族中心の価値観は、ネパール人の生活のあらゆる側面に影響を与えています。結婚や子育て、老後の世話に至るまで、家族の意見を尊重し、家族のために全力を尽くすことが一般的です。

年長者を敬う

ネパール人は年長者を敬う傾向があります。年長者や地位の高い人々に対して敬意を示すことは、彼らの伝統的な価値観や社会的な慣習の一部です。

素直で控え目である

ネパール人は素直で控え目な特徴があります。
ネパール人の控えめで自己主張が少ない性格は、日本人との相性が良いと言えるかもしれません。このような性格は、コミュニケーションやチームワークにおいて円滑な関係を築くのに役立ちます。

大雑把である

ネパール人は大雑把であるという特徴があります。
ネパールの地理的な環境や社会的な慣習、そして長い歴史の中で培われた生活スタイルが、このような大雑把さを形成している可能性があります。

勤勉である

ネパール人は勤勉であるという特徴があります。
家族への仕送りが重要な目的であるため、ネパール人の多くは日本で働くことに真剣に取り組みます。これは、日本での仕事に対する責任感や熱意を示していることでもあります。彼らのまじめな働きぶりは、雇用者や共同労働者にとって大きな即戦力になるでしょう。
このような彼らの努力は、家族やコミュニティにとって大きな支えになります。

「特定技能」で働くネパール人の現状

特定技能在留外国人数の公表等によると、令和5年6月末時点で特定技能の在留資格を持つネパール人の在留者数は3,428人です。在留外国人の割合において、ネパール人は6番目に多く、前年と比較すると、46.5%増加しています。

参考:)特定技能在留外国人数の公表等

「特定技能」で働くネパール人が増えている理由

国籍・地域別 在留外国人数の推移によると特定技能で働くネパール人は増えています。5年目と比べると約67000人増えていることが分かります。特定技能で働くネパール人が増えている理由として2つあります。

・給料が高いから
・ネパール国内で経済成長できる産業が主流でないから

それぞれについて詳しく解説します。

給料が高いから

ネパールの平均賃金は約14,000円であるのに対し、日本の賃金は約307,400円です。日本の賃金はネパールの賃金の約22倍高いことが分かります。このような理由から特定技能で働くネパール人が増えていると考えられます。

ネパール国内で経済成長できる産業が主流でないから

ネパールでは農業や観光業が主流であり、工業化が遅れています。
経済の規模が小さいため、労働市場における需要と供給のバランスが取りにくく、賃金水準が低い傾向があります。

ネパール人を雇用するのに向いている企業

では、どのような企業がネパール人雇用に向いているのでしょうか。ネパール人の雇用をすべき企業の特徴は2つあります。

・ネパールと文化や宗教が近しい従業員がいる
・介護業

それぞれについて詳しく解説します。

ネパールと文化や宗教が近しい従業員がいる

日本と文化や宗教が異なるため、生活に慣れるまでコミュニケーションを取ることが難しい可能性があります。ネパールと文化や宗教が近い特定技能生がいることで、コミュニケーションが取りやすくなったり、日本の文化を受け入れやすくなったりするかもしれません。

介護業

先ほど述べた通り、ネパール人は年長者を敬う傾向があります。年長者や地位の高い人々に対して敬意を示すことは、彼らの伝統的な価値観や社会的な慣習の一部です。そのため、ネパール人は介護業に向いています。

受け入れる際のメリット

ネパール人を受け入れる際のメリットは主に3つあります。

・コミュニケーションが比較的取りやすい
・仕事に対する意欲が高い
・日本の価値観や習慣に対して理解が早い

それぞれについて詳しく解説します。

コミュニケーションが比較的取りやすい

助け合いの精神が強い傾向から、簡単に友人関係を築くことができ、親しみやすい雰囲気を持っています。このような観点から円滑なコミュニケーションを築くことができるでしょう。
また、多民族国家であることから多言語の環境に慣れているため、ネパール人は言語の学習に対する抵抗が少ない傾向があります。また、ネパール語と日本語の類似性があるため、日本人との言語コミュニケーションも比較的スムーズに行われることがあります。

仕事に対する意欲が高い

先ほど述べた通り特定技能生は家族への仕送りが重要な目的であるため、日本での労働で真剣に取り組みます。このような労働意欲の高さは、ネパール人が日本での労働市場で重要な役割を果たす一因となっています。彼らの労働意欲と熱意は、雇用主や共同労働者にとって価値のある資産となるでしょう。

日本の価値観や習慣に対して理解が早い

先ほど述べた通り、ネパール人は異文化や多様な価値観に対して寛容である傾向があります。日本の価値観や習慣に対して理解し、受け入れるまでに時間があまりかからないでしょう。

特定技能外国人を雇用する際のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
特定技能外国人を雇用するメリット・デメリットは?問題点やサービスも解説

受け入れる際のデメリット

ネパール人を受け入れる際のデメリットは主に2つあります。

・時間にルーズである
・打ち解けるまでに時間がかかる場合がある

それぞれについて詳しく解説します。

時間にルーズである

大雑把な性格から時間にルーズな人が多いです。ビジネスにおいては会議の約束時間を守ることは基本のマナーです。したがって、ビジネスマナーを教育する必要があります。
しかし、この特徴はすべてのネパール人に当てはまるわけではありません。個人や状況によって異なります。

打ち解けるまでに時間がかかる場合がある

ネパール人は初対面の人に対して控えめで礼儀正しく接しますが、打ち解けるまでには時間がかかることがあります。これは、相手に対する信頼関係を築くために必要な時間と努力があるためです。ただし、個人や状況によって異なります。親しくなれば、ネパール人は親切で温かい人々であると分かるでしょう。

受け入れる際の注意点

ネパール人を受け入れる際の注意点は主に2つあります。

・受け入れ時の手続き
・ネパール人への配慮

それぞれについて詳しく解説します。

受け入れ時の手続き

受け入れ時の手続きで注意すべきことは3つあります。

・海外労働保険への加入
・海外労働者社会福祉基金への支払い
・悪質な送り出し機関に注意する

それぞれについて詳しく解説します。

海外労働保険への加入

海外労働保険への加入は、ネパール人が海外で働く際に非常に重要な手続きです。この制度は、労働者の健康と安全を保護し、万が一の際に必要な医療や保険給付を提供することを目的としています。雇用契約締結時には、海外労働保険に関する詳細な説明が必要です。
ネパール国内で海外労働保険に加入する手続きは、ネパール人労働者本人が行う必要があります。

海外労働者社会福祉基金への支払い

労働者が基金への支払いを滞納したり、不正行為を行ったりすると、法的な問題や労働条件の悪化などのリスクが生じる可能性があります。そのため、基金への支払いを正確に行い、労働法や関連する規制に厳密に準拠することが重要です。
労働者が基金への支払いを適切に行うことで、自らの社会的保護や福祉を確保するとともに、安心して日本での労働を行うことができます。

悪質な送り出し機関に注意する

悪質な送り出し機関には注意が必要です。こうした機関は、労働者を不当に扱ったり、違法な手続きを行ったりする可能性があります。

ネパール人への配慮

ネパールは日本と異なった文化や習慣が多いため、配慮が必要です。
先ほど述べた通り、ネパール人が日本の労働や生活における異なる文化や価値観を尊重し、共に協力して馴染んでいくことが、良好な関係を築くための重要なステップになります。
しかし、日本企業側もネパールにおける文化的な違いに配慮することが非常に重要です。時間や食事、宗教などの文化的な違いについて、理解し尊重することが必要です。

受け入れの流れ

受け入れの方法について以下の2パターンがあります。

・現地のネパール人を受け入れる方法
・日本在留のネパール人を受け入れる方法

それぞれについて詳しく解説します。

現地のネパール人を受け入れる方法

現地のネパール人を雇用する際の流れを紹介します。

1.求人
2.雇用の締結
3.在留資格認定証明書の交付申請
4.査証発給申請
5.健康診断・出国前オリエンテーション
6.海外労働保険・海外労働者社会福祉基金
7.海外労働許可証の取得
8.特定技能外国人として入国・在留【日本側の手続】

それぞれについて詳しく解説します。

1.求人

日本の受入機関が直接、ネパール人採用活動を行うか、駐日ネパール大使館を通じて求人を出します。

2.雇用の締結

特定技能実習生として受け入れる際には雇用契約を結びます。

3.在留資格認定証明書の交付申請【日本側の手続】

日本の地方出入国在留管理官署に特定技能外国人の在留資格認定証明書を申請します。承認されたら在留資格認定証明書の原本をネパール採用者に送ります。

4.査証発給申請【日本側の手続】

雇用されるネパール人は、在ネパール日本国大使館に査証を申請します。この際、在留資格認定証明書の原本が必要です。

5.健康診断・出国前オリエンテーション【ネパール側の手続】

雇用契約を締結した後に、健康診断個人票を在留資格認定証明書や在留資格変更許可の申請時に提出する必要があります。そのため健康診断と事前ガイダンスを極力早く実施します。

生活オリエンテーションについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
特定技能外国人に行う生活オリエンテーションとは?内容、方法や注意点を解説

6.海外労働保険・海外労働者社会福祉基金【ネパール側の手続】

海外労働保険の加入と海外労働者社会福祉基金の支払いが必要です。

7.海外労働許可証の取得【ネパール側の手続】

雇用されるネパール人はネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局に海外労働許可証を申請する必要があります。

8.特定技能外国人として入国・在留【日本側の手続】

これらの手続きを経て、日本での滞在が許可されます。

日本在留のネパール人を受け入れる方法

日本在留のネパール人を雇用する際の流れを紹介します。

1.雇用契約を締結する
2.在留資格変更許可を申請する

特定技能ビザを申請する際の流れについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
特定技能ビザを申請するには?書類一覧、申請費用、外国人雇用の流れをおさらい

特定技能でネパール人を雇用する際の費用

費用図は以下の通りです。

渡航費用

フライトに必要な費用も受け入れ側企業が負担します。安い時で4万円、高い時で9万円ほど必要になります。また空港から受け入れ先までの移動費用も受け入れ側企業の負担になります。

送り出し機関に対する手数料、推薦者表交付申請代行費用

1名あたり10万円から20万円ほどかかります。受け入れ企業は送り出し機関に手数料を払わないといけません。費用は特定技能人材の基本給の1〜3ヶ月分を支払う必要があります。

日本語・技術習得のための費用

送り出し機関は日本語、技術習得のための費用を徴収することはできません。また特定技能人材から費用を徴収することもできません。そのため、特定技能人材の日本語・技術習得のための費用は受け入れ側企業の負担になります。

在留資格申請代行費用

特定技能人材は日本で働くために、在留資格申請をしなければいけません。在留資格申請をするための書類を発行する必要があり、行政書士に依頼する場合10万円〜20万円ほどかかります。在留資格申請は手続きが非常に複雑であるため、行政書士に依頼しましょう。

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まとめ

いかがだったでしょうか?特定技能制度で外国人を採用するには日本人と異なった手続きが必要です。そのため、抜け漏れがないように慎重に手続きを進めましょう。
ただ、ネパール人人材は若い人材が多く、非常に勤勉で企業にとってプラスになるでしょう。
今後も人材不足を補うためにもネパール人の採用を取り入れてみてはいかがでしょうか?






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