技能実習

技能実習生の社会保険・任意保険加入は必要?外国人技能実習生の総合保険とは?

外国人技能実習生をこれから雇用しようとしている人の中には手続きに困っている人が多いと思います。特に今回は技能実習生が加入する必要がある公的な保険である社会保険(健康保険」「厚生年金保険」「労災保険」「介護保険」「雇用保険」)と任意保険の知識を徹底的に解説していきます。「そもそも加入は義務なのか?」「誰が支払うのか?」といった疑問にお答えしていきたいと思います。

社会保険と任意保険加入の注意点

まず最初に社会保険と任意保険加入の注意点について解説していきます。

社会保険と任意保険は別物

社会保険とは「健康保険」「厚生年金保険」「労災保険」「介護保険」「雇用保険」の5つで構成される公的な保障制度です。それに対して、任意保険とは公的な保険でカバーできない部分をカバーする目的で任意に加入を推奨している保険です。

技能実習生社会保険加入は義務

外国人技能実習生は社会保険の加入が必須となります。ただ、任意保険に関しては任意なので必ずしも加入する必要がありません。

任意保険は雇用前にも必要

社会保険は雇用前の期間は保険の対象にはなりません。そのため、技能実習生を母国から受け入れるまでの期間、母国出国から雇い入れまでの期間は任意保険に入っておくことをお勧めします。ほとんどの任意保険では、母国出国から講習期間までの間保険が適用されるため、事業者としても安心して技能実習生を受け入れることができます。

外国人技能実習生は社会保険は義務なのか?

社会保険とは「健康保険」「厚生年金保険」「労災保険」「介護保険」「雇用保険」の5つで構成される公的な保障制度です。外国人を雇う場合どんな雇用形態であっても社会保険への加入が必須となります。そのため、外国人技能実習生は社会保険の加入が必須となります。

国民健康保険・健康保険

「健康保険」とは怪我や病気に伴う休業や死亡といった事態に備えて民間企業に勤めている人とその家族が加入している医療保険のことを指します。
一方で「国民健康保険」とは会社に勤めていない年金受給者や自営業者やフリーランスとその家族が加入する公的な医療保険のことを指します。
外国人技能実習生の場合、民間企業に属しているのであれば「健康保険」に加入することになります。

技能実習生が講習期間中であれば、国民健康保険に加入して保険料は技能実習生本人が負担します。講習期間終了後は健康保険に切り替えて、雇用主と技能実習生が折半で保険料を支払います。保険料は技能実習生の給料から天引きして支払うことになります。

年金保険

「年金保険」とは生命保険の1種で保険金が65歳以降に一定期間に渡って分割されて給付されるものを年金保険といいます
外国人技能実習生は日本人と同様に年金保険の加入が必要です。保険料は雇用主と技能実習生が折半で支払います。技能実習生の負担は給料から天引きして支払われることになります。

労災保険

「労災保険」とは雇用されている労働者が業務上または通勤による疾病・負傷・障害・死亡等に対して必要な保険給付を行う制度のことです。外国人技能実習生も労災保険に加入が必要となります。労働形態や国籍にかかわらず加入が義務であるため注意しましょう。万が一、不法労働者であっても労災保険は適用範囲になるため、加入する必要があります。保険料は事業主が全額支払うことになっています。

介護保険

「介護保険」とは介護が必要な方に費用を給付する制度です。皆で保険料を出し合い、介護が必要になった時にその費用を受け取る制度です。介護保険の加入は40歳以上から始まります。外国人技能実習生で40歳以上であれば加入対象となります。
40歳以上の外国人技能実習生であれば、要介護認定を受けた場合介護保険サービスを受けることが可能です。

雇用保険

「雇用保険」とは失業した場合に給付を受けて労働者の生活の安定を目指し、再就職の援助を行うことが目的とした公的保険です。労働者を1人でも雇用している事業所は加入しなくてはなりません。外国人技能実習生も同様に適用されます。保険料に関しては技能実習生と事業者双方で負担することになります。

■外国人労働者の社会保険について詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
外国人労働者は社会保険に加入が必要!年金や加入の条件、手続きを徹底解説

外国人技能実習生は任意保険に入るべきか?

「任意保険」は上記の公的な保険でカバーできない部分をカバーする目的で任意に加入を推奨している保険です。技能実習生に限らず、勤務中、勤務時間外にもトラブルや事故に遭うこともあります。事業者も技能実習生本人もそのようなリスクに備えて安心できるように公的保険以外に任意保険に入ることを推奨します。

また大きな怪我をしてしまうと医療費が高額なため技能実習生が支払えないケースが多々あります。
加えて、技能実習生は母国出発から就労開始するまでの講習期間の2ヶ月は雇用関係がないため、国民健康保険や健康保険の資格が取得ができません。

そのため万が一病気や怪我を負ってしまった場合は受け入れ企業が費用を負担しなければなりません。
技能実習生を保護するだけでなく、受け入れ企業の急な出費に備えるためにも任意保険に加入する必要があります。

任意保険の補償内容とは?

任意保険で補償できる内容の1例は以下のようなものがあります。

救援者費用保険金

「救援者費用」とは、技能実習生が怪我や病気など命に関わる状態になってしまった場合に母国から家族を呼ぶ際に発生する費用を補填するというものです。公的な社会保険では補填されることはないので、万が一任意保険に加入していなかった場合は事業者が支払うことになってしまいます。

賠償責任保険金

「賠償責任保険」とは自転車で事故に巻き込まれてしまった場合に支払われる保険金のことです。技能実習生の場合、自転車を主な交通手段にする人が多いです。母国とは異なる交通ルールや慣れない土地での自転車の運転で事故に巻き込まれてしまうケースが多々あります。こういった自転車事故に巻き込まれてしまうことに備えて任意保険にあらかじめ加入しておくことが大切です。

任意保険金は誰が支払うのか?

技能実習生の場合は任意保険は受け入れ企業の負担となることがほとんどです。ただ技能実習生の給与から天引きすることはできます。この場合は必ず労使協定を結んでいる必要があり、技能実習生の同意の上、天引きを行わなくてはなりません。

技能実習生にオススメの任意保険(外国人技能実習生の総合保険)

ここでは技能実習生にオススメの任意保険である外国人技能実習生の総合保険について解説していきます。

外国人技能実習生総合保険(JITCO保険)

外国人技能実習生総合保険(JITCO保険)は公益財団法人 国際人材協力機構が提供する任意保険です。保険料が他の任意保険と比べて安く、人気の保険商品になっています。

JITCOの特徴

補償対象期間

「JITCOの支援サービス」JITCO

JITCOの特徴の1つとして対象期間の長さがあります。JITCO保険では技能実習生が母国を出発してから講習期間を含めて帰国するまでの期間を補償してくれます。

補償範囲

「JITCOの支援サービス」JITCO

JITCOは労災保険や健康保険で給付されずに、受け入れ期間や技能実習生が直接支払った自己負担額が補償の対象となります。

補償内容

JITCOの特徴の2つ目は補償内容が充実していることにあります。
以下が保険金がお支払いの対象となります。

●傷害治療費用保険金、傷害死亡・後遺障害保険金
●疾病治療費用保険金、疾病死亡保険金
●賠償責任保険金
●救援者費用等保険金
注)歯科疾病、既往症の治療、美容整形、妊娠・早流産・出産、けんか、自殺行為、犯罪行為にかかわるもの等、保険約款に定める事由に該当する場合は、保険金支払の対象となりません。
出典):公益財団法人 国際人材協力機構

ジェイアイ(外国人技能実習生保険)

ジェイアイを提供している株式会社ジェイアイ傷害火災保険は、旅行会社大手JTBグループと世界最大手の損害保険会社のAIGグループの合弁会社です。以下でジェイアイの補償対象期間と補償内容を解説していきます。

ジェイアイの特徴

補償対象期間

「外国人技能実習生総合保険(技能実習1号・2号)」セントラルインシュランス

ジェイアイも同様に、技能実習生が母国を出発して、健康保険などが適用されるまでの間治療費などの費用を100%補償してくれます。
公的医療保険加入後に技能実習生、技能実習3号、特定活動での建設・造船就労者、特定技能1号外国人がジェイアイの保険に加入する場合は、治療費用30%補償期間のみの保険料となります。

補償範囲

「外国人技能実習生総合保険(技能実習1号・2号)」セントラルインシュランス

補償内容
・傷害死亡保険金、傷害後遺障害保険金、傷害治療費用保険金
・疾病治療費用保険金、疾病死亡保険金
・個人賠償責任
・救援者費用等
出典):「外国人技能実習生総合保険(技能実習1号・2号)」セントラルインシュランス

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まとめ

いかがだったでしょうか?技能実習生は社会保険に加入が義務となります。一方で任意保険は義務ではないですが、雇用者も技能実習生もリスクに備えてお互いに安心できるように任意保険に加入しておくことをお勧めします。






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