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ベトナム人技能実習生を雇用するには?かかる費用や採用メリットまで解説

ベトナム人技能実習生を雇用するには?かかる費用や採用メリットまで解説

近年、日本では労働力不足を解消するために外国人技能実習生の受け入れが進んでいます。その中でも特に注目されているのがベトナム人技能実習生です。ベトナムから来日する技能実習生は、意欲的で勤勉な姿勢を持ち、日本の職場に大きな戦力をもたらしています。

本記事では、ベトナム人を技能実習で雇用したい企業向けに

・日本でのベトナム人技能実習生人口と増加の理由
・ベトナム人技能実習生の採用メリット・デメリット
・雇用にかかる具体的な費用

ついて詳しく解説します。

日本でのベトナム人労働者の現状

現在、日本での外国人労働者の数は増加しており、令和5年10月での厚生労働省の報告によると、外国人労働者数は約204万人と過去最高を更新しました。前年比では約225,950人増加し、増加率は5.5%から12.5%に上昇しています。

この増加の背景にはいくつかの要因が考えられます。まず、政府が進めている高度外国人材や留学生の受け入れが増えています。同時に、雇用状況の改善により、在留資格を持つ外国人の就労が増えています。また、技能実習制度の活用も増加し、技能実習生の受け入れが増えています。

さらに、近年の外国人観光客の増加に伴い、外国人観光客に対応する企業も増えています。これに伴って、外国人を雇用する企業も増加しています。

産業別外国人労働者数の推移

出典:)『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』厚生労働省

その中でもベトナム人は25.3%と占める割合が一番を占めています。

国籍別外国人労働者の割合
出典:)『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ 』厚生労働省

ベトナム人技能実習生が増えた理由

ベトナム人の技能実習生も日本で増えています。
令和4年度の法務省の調査によると、ベトナムからの技能実習生の人数は約18万人で、第1位となっています。

技能実習国別割合

それには以下の理由があります。

・中国人技能実習生の減少
・ベトナム国内の平均賃金の低さ
・ベトナムと日本の関係の強化

理由1: 中国人技能実習生の減少

かつては技能実習生の主力国であった中国からの技能実習生が減少しています。中国の経済発展により、日本への技能実習を志す中国人が減少したため、企業はベトナム人技能実習生の受け入れを増やしたことが、増加の一因です。

理由2: ベトナム国内の平均賃金の低さ

ベトナム国内の平均賃金が比較的低いため、技能実習生として日本で働くことで多くの収入を得ることができます。日本の給与水準が高いことから、多くのベトナム人が外貨を得る手段として技能実習制度を選択しました。

理由3: ベトナムと日本の関係の強化

ベトナムは日本との関係が深く、日本の文化や製品に親しみを持つ人が多いです。また、日本への移住や技能習得を希望する若者も増えており、これが技能実習生の増加につながっています。

技能実習制度について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

技能実習生とは?技能実習生の目的、雇用の手順から活用事例まで完全網羅

ベトナムってどんな国?

ベトナムは、東南アジアに位置する社会主義共和国で、豊かな自然と歴史的な文化が特徴です。以下に、ベトナムの特徴を三つの項目に分けて解説します。

・場所
・人口
・言語

場所

ベトナムは、東南アジアのインドシナ半島東部に位置し、中国、ラオス、カンボジアと国境を接しています。北部には山脈地帯が広がり、中部から南部にかけては肥沃な平野が広がっています。また、東側は南シナ海に面しており、ビーチや島々が点在しています。

人口

ベトナムの人口は約1億人を超え、多様な民族構成を持っています。主要な民族はキン族(ベト族)、タイ族、ムオン族、フー族などです。首都ハノイや経済の中心地であるホーチミン市を中心に、各地に都市が点在しています。ベトナム戦争やフランス植民地時代などの歴史的背景もあり、国内にはさまざまな文化的な影響が残っています。

言語

ベトナムの公用語はベトナム語ですが、英語も広く使用されています。特に観光地やビジネスの場では英語が通じることが一般的です。また、地域によってはタイ語やカンボジア語などの少数民族の言語も話されていますが、ベトナム語が最も広く通用する言語となっています。

ベトナム人が日本で働く理由

ベトナム人が日本での就労を選ぶ背景には複数の理由があります。この選択は、ベトナム人にとって将来への展望や経済的なメリット、そして日本との関係性などから影響を受けています。

・親日国である
・日本での技術力の習得とキャリア
・生活環境(社会保障や給料が魅力的である)
・日本企業への就職チャンスがある

親日国である

ベトナムと日本の間には政治的・経済的な関係が深く、日本からの支援や協力が存在します。また、日本製品や日本文化がベトナム社会に浸透しており、多くのベトナム人が日本に対して好意を抱いています。日本語の教育や日本企業の進出により、ベトナム人は日本との親和性を感じ、技能実習生として日本を選ぶ傾向があります。

日本での技術力の習得とキャリア形成が臨める

ベトナムは経済成長が著しく、日本企業の進出も増加しています。技能実習生として日本で働くことで、高度な技術や知識を習得し、将来のキャリア形成につなげることができます。また、日本での経験や日本語能力は、ベトナム国内での就職において優位に立つ要素となります。

生活環境(社会保障や給料)が魅力的である

日本は安定した社会保障制度や高い生活水準が整っており、ベトナムと比較して労働環境や生活環境が良好です。また、日本の教育制度や医療サービスの質が高く、家族を持つベトナム人にとっては魅力的な生活環境があります。さらに、日本での給与水準やキャリアの成長性も魅力の一つであり、ベトナム人が日本で働く理由の一つとして挙げられます。

日本企業への就職チャンスがある

ベトナム国内には多くの日本企業が進出しており、日本での技能実習を経て日本企業に就職することを目指すベトナム人も存在します。日本企業は高い給与水準や福利厚生を提供し、キャリアの成長や安定した雇用を求めるベトナム人にとって魅力的な雇用先となっています。

ベトナム人を技能実習で採用するメリット・デメリット

では、ベトナム人実習生を採用することによる企業のメリットとデメリットは以下のようになります。

メリット

・職場の雰囲気が改善される
・宗教的な制約が少ない

職場の雰囲気が改善される

ベトナム人は陽気で楽観的な性格が多く、明るい雰囲気を作るのが得意です。
彼らは積極的にコミュニケーションを取り、職場の雰囲気を活気付けます。その活気とポジティブな姿勢は、技能実習の現場でも良い人間関係を築くのに役立ちます。

宗教的な制約が少ない

ベトナムは宗教的な制約が比較的少ない国として知られています。人口の約80%以上が無宗教であるため、特定の時間に祈りを捧げる必要がない、特定の行動を取るのが難しいなどの制約が少なく、企業にとって柔軟な労働環境が提供しやすいです。

デメリット

ベトナム人技能実習生を雇用するには?かかる費用や採用メリットまで解説追加コストが発生する
技能実習制度でベトナム人を採用する際には、日本人を雇う場合に比べて追加の費用がかかります。具体的には、教育訓練費用、受け入れ体制の整備費用、渡航費用などが挙げられます。これらの費用を考慮し、適切な予算管理を行うことが重要です。

技能実習でベトナム人を雇用のための費用

結論、技能実習制度を使うことによる費用は、約62.5~177万円です。

具体的に出費が必要な項目は以下の通りです。

項目 費用
監理団体への入会金 約1万円~10万円
監理団体の年会費 約2万円~15万円
JITCOへの入会費用 約10万円~30万円
採用者の渡航費 約10万円~30万円
在留資格申請費用 約2万円~4万円
技能実習生総合保険料(37ヶ月分) 約2万円~6万円
入国前講習費 約1万5000円~4万円
入国前健康診断費用 約1万円
入国渡航費 約6万円~10万円
社宅準備費 約10万円~50万円
入国後講習費 約10万円
講習手当て 約6万円
入国後健康診断費 約1万円

技能実習にかかる費用について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

技能実習生の採用にかかる費用はどのくらい?自社の費用負担額を項目ごとに解説

【ベトナム人目線】日本で仕事を選択する際に注目するポイント

ベトナム人が日本で仕事を選択する際に注目するポイントはいくつかあります。

・生活環境と治安の良さ
・日本語を学べる環境があること
・給与・福利厚生が優れていること

生活環境と治安の良さ

日本の社会保障制度や企業の福利厚生制度はベトナムに比べて格段に優れています。日本では、労働者が享受できる社会保障が非常に整っています。健康保険、年金制度、雇用保険など、働く人々が安心して生活できるための基盤がしっかりと築かれています。

また、日本は世界でも有数の治安の良い国として知られており、犯罪率が低く、夜間でも安心して出歩ける環境が整っています。ベトナムでは治安の問題から夜間の外出が不安に感じられることも多いですが、日本ではそのような心配が少ないです。公共交通機関が発達しており、清潔で安全な生活環境が整っているため、家族連れでの移住や長期的な滞在も安心して計画できます。

思い描くキャリアが歩めること

彼らは、日本で技能実習生として働く中で、明確なキャリアプランや昇進プランを求める傾向があります。企業が彼らに目標を示し、将来の展望や期待する役割を明確に伝えることで、彼らのモチベーションを高めることができます。また、会社のビジョンや将来の計画を共有することで、彼らが会社の一員としての誇りを持ち、貢献意欲を高めることができます。

日本語を学べる環境があること

ベトナム人が日本で仕事を選ぶ際に重視する点の一つは、日本語の学習環境です。在日留学生は日本で数年間を過ごしており、日本語をある程度理解できますが、直接採用される場合は日本語の会話が難しい場合があります。

しかし、日常生活や仕事で日本語を使用する環境が整えば、日本語能力は徐々に向上します。企業が外国人労働者のために日本語教育を提供することで、彼らの成長を支援し、コミュニケーションの円滑化に寄与します。

外国人労働者の日本語能力について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

技能実習生の日本語教育に関する課題とは?企業が行うべき日本語教育とは?

給与・福利厚生が優れていること

給料や賞与、福利厚生の充実度は、ベトナム人が求めるポイントのかなり大きな一つです。特に技能実習生や新卒の留学生は、日本と同じ給料水準を期待しています。企業が適切な給与設定や福利厚生を提供することで、ベトナム人の満足度を高め、優秀な人材の獲得につながります。技能実習のベトナム人を採用するまでの流れ

技能実習の問題点とは

技能実習制度は、日本国内で外国人労働者に技術や技能を習得させ、母国に帰国後、その技術を生かしてもらうことを目的としています。

しかし、現行の制度にはさまざまな問題点が指摘されており、その多くが制度の目的から逸脱し、実習生に対する不適切な扱いを引き起こしています。

賃金未払いと人権侵害

技能実習現場では、賃金の未払い、不当な長時間労働、暴言や暴行などの人権侵害が頻繁に報告されています。実習生は原則として転職や転籍が認められないため、不当な扱いを受けても声を上げにくい状況にあります。管理団体による監査や支援体制が不十分であることも、こうした問題の温床となっています。

多くの実習生は、送り出し機関に高額な手数料や保証料を支払い、多額の借金を背負って来日しています。そのため、劣悪な労働環境に耐えざるを得ず、結果として失踪や不法就労に至るケースも少なくありません。

犯罪への関与

技能実習生の中には、経済的な困窮や社会的な孤立から犯罪に関与するケースが増加しています。例えば、ベトナム人技能実習生がSNSを通じて詐欺や不正行為に勧誘される事例が報告されています。特に、日本の制度やサービスを十分に理解していない技能実習生が、経済的な理由から犯罪に手を染めるリスクが高まっています。

失踪問題

技能実習生の失踪は深刻な問題です。多くの実習生が経済的な困難や職場でのトラブル、言語の壁などの問題に直面し、失踪に至るケースが増えています。ベトナムからの技能実習生は多額の借金を抱えて来日することが一般的です。

しかし、新型コロナウイルスの影響や職場でのトラブルにより失踪するケースが増加しており、毎年約5,000人前後の技能実習生が失踪していると報告されています。失踪した実習生が不法就労や犯罪に手を染めるリスクもあるため、企業や受け入れ機関は技能実習生のサポートを徹底する必要があります。

技能実習生の失踪について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

技能実習生が失踪する理由とは?防止策や対応策、ペナルティを解説!

技能実習でベトナム人を採用する際の注意点

上での問題点を踏まえて、企業はどのような点に注意する必要があるのでしょうか。

・初期のコミュニケーションの難しさを理解する
・受け入れ人数を制限する
・コンプライアンスを見直する

初期のコミュニケーションの難しさを理解する

ベトナム人技能実習生は、来日前に数ヶ月間日本語を学ぶものの、最初からスムーズなコミュニケーションを取ることは難しい場合があります。

受け入れ企業は、初期段階での言語の壁を理解し、サポート体制を整えることが重要です。コミュニケーションが円滑になるまでの期間、指示や説明を丁寧に行う配慮が求められます。

受け入れ人数を制限する

技能実習生の受け入れには人数制限があります。受け入れ企業は、適切な育成・指導環境を整える必要があります。これは、技能実習生が必要なスキルを習得できるようにするためです。受け入れ人数の上限を守り、適切な指導体制を確立することで、実習生の成長と企業の利益を両立させることができます。

コンプライアンスを見直する

労働上のトラブルを防ぐために、就業規則の見直しや法規制の遵守が重要です。特に外国人技能実習生を受け入れる際には、コンプライアンスを徹底し、適切な労働環境を提供することが求められます。企業は、定期的に就業規則を点検し、最新の法規制に対応することで、トラブルを未然に防ぐことができます。

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まとめ

ベトナム人技能実習生の採用は、多くのメリットを企業にもたらします。ベトナム人は意欲的に働き、若い人材が多く、宗教的な制約も少ないため、様々な業種で活躍が期待できます。また、ベトナムは親日国であり、日本の文化や製品に馴染みが深いことも、スムーズな職場適応を助けています。

一方で、特定技能の外国人を採用する際には、転職のリスクや就労期間の制限、追加費用などのデメリットも考慮する必要があります。特に、監理団体やJITCOへの入会費、採用者の渡航費用、入国後の講習費用などが発生します。

これらのメリットとデメリットを踏まえ、企業はベトナム人技能実習生の採用を検討することで、労働力不足の解消と職場の活性化を図ることができるでしょう。






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